年末のタイでパンミック発生
2020/12/18
2020/12/20
2020/12/21
2020/12/22
2020/12/23
タイは
5月の経済解禁
以来、国内感染は殆どゼロ。仕事や留学の帰国者に感染者が含まれ、検疫で確認された10-20人程度が毎日カウントされて来ました。
外国からの帰国者は14日間の強制隔離が義務付けられ、ウイルスが国内に持ち込まれる事はありませんでした。
半年以上平穏な日々でしたが、12/17にバンコクの南西部で接するサムットサコン県で事件が発生しました。
同県ハマナチャイのエビ海鮮物市場で、67歳のタイ人女性の感染が明らかになります。
調べるとその家族にまで感染が広がっており、ここから市場関係者への大規模な検査が始まりました。
その検査結果が出た12/20タイ全土に衝撃が走ります、何と感染者が500人を超えているのです。
この数字は今年積み上げて来た感染総数の、一割を大きく上回っています。
ここから数日間高い数字は止まりません。
この事態を受けサムットサコン県知事は即時に非常事態宣言、市場は閉鎖、交通封鎖事実上のロックダウンです。
これに準じて同県に近いバンコクの学校も休校になりました。
事態がこれで終息した訳ではありません。
感染はサムットサコン県に接する一都3県にも及んでいました。
バンコク、サムットソンクラム県、ラートブリー県、ナコンパトム県が当初、要監視地域に指定されています。
市場では凡そ500人のミャンマー人が働いており、今回の検査で陽性率90%とが高かった事から、ミャンマー人のコミュニティで広がった可能性が指摘されています。
その後の感染拡大は急速でした。下図が数日毎の感染マップです、半月で53県にまで広がっています。 下図の左端の図西側で黄色になっている県が、後に密入国で問題になるターク県です。
特に感染はサムットサコンから海沿いに東南部へ強く広がっています。サムットプラカーン、チョンブリ、ラヨーン、チャンタブリ、トラートの順です。
news.thaipbs.or.th
mgronline.com
左図は2021/01/09に発令された2021/01/31までの監視エリア区分です。
茶色(5県)サムットサコン、チョンブリ、ラヨーン、チャンタブリ、トラートは越県制限エリア、事実上のロックダウン。
赤色(23都県)が最大制御エリア、橙色(11県)が制御エリア、黄色(38県)が重大監視エリアです。
越県制限エリアの5県は、許可書がない限り出入り出来ません。
その他の72都県は感染者数で色分けされているものの、他県への移動自粛勧告に止めています。
但し越県には体温、症状チェック、Covid-19追跡アプリチェック、越県の目的確認。(又は黄、橙色の各県では対応を検討する)
昨年までタイでは200万人以上のミャンマー人が働いていました。2020年3月にタイでコロナの感染が広がると、感染を恐れて殆どのミャンマー人は帰国しています。
しかしミャンマーでは8月から感染感染者急増。10月には2万人、12月初旬には10万人を超えました。 最大都市ヤンゴン、西部ラカイン州で特に多く、政府はこうした地域で事業所を閉鎖したり外出制限を課しています。
この為に多くの人が職を失い、タイに職を求めに来る流れが生まれました。
タイ、ミャンマーは1800Kmに及ぶ長大な国境線で接していますが、出入国出来る国境は4ヵ所しかありません。
そして各国境では現在、越境制限措置が取られています。タイ人の帰国者であっても14日の強制隔離です。
9月頃よりミャンマー人が密入国を始めました。特に西部のターク県、北部チェンライ県では川が国境線です。
船で川を渡る密入国が後を絶たず、タイは軍を配置して警戒していますがとても間に合いません。
ターク県では8,000人が逮捕されていますが、これは氷山の一角と見られています。
2020/12/15~2021/1/24の感染者数
そしてサムットサコン県ハマナチャイのエビ海鮮物市場を徹底的に検査して、山場は超えたように見えました。
しかしその後の経過を見ると、右肩上がりの傾向が見て取れます。
防疫には完璧を誇っていたタイでしたが、第二波が到来したと考えられます。
凡そ一月の経過を観察して来ましたが、一先ずは落ち着いたようです。今回の緊急企画はこれにて終了します。
感染者数のグラフだけは、週一度程度で更新して置きます。
日々の感染者数は
ThaiBPS
のサイトで確認出来ます。
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